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食材紹介

南国果実ドラゴンフルーツは、皮もつぼみも食べられるスーパーフード

青果売り場でひときわ異彩を放つビビッドなピンク。

その派手な見た目に反して、ドラゴンフルーツは淡白で味気ない果実だと思っている人は少なくないかもしれません。でも、その味気なさには訳があります。

国内で流通しているドラゴンフルーツの多くが輸入品であるためです。輸入品は日持ちをさせるため熟す前に収穫されますが、ドラゴンフルーツはバナナのように追熟しないので、一般的に「甘くない」「味が薄い」といった言われ方になってしまうのです。

沖縄産など、国産のドラゴンフルーツであれば完熟した状態で出荷されるため、ドラゴンフルーツ本来の美味しさを堪能することが可能になります。

ドラゴンフルーツはヘルシーで栄養価が高く、健康や美容によいとされる成分がたっぷりと含まれています。果実だけでなく、皮やつぼみも食べることのできるスーパーフードとして、女性を中心に人気の高い食材です。

ドラゴンフルーツとは?

ドラゴンフルーツは、メキシコや中南米が原産のサボテン科(多肉植物)の実。もともとは「ピタヤ」というのが正式名称ですが、びらびらした皮の表面が龍のうろこに似ていることや、うねるような樹形に成る赤い実が龍の目のように見えることから「ドラゴンフルーツ」という商品名がつき、現在ではその呼び名が一般的になっています。

実の大きさは10~15センチくらいで、酸味はほとんどなく、収穫後は置いておいても追熟はしません。果肉の中は黒胡麻のような種子がたくさんあり、食感はキウイに似ています。

ドラゴンフルーツ(イエローピタヤを除く)に含まれる糖分はブドウ糖のため、味は基本的にはあっさりしていますが、国産のドラゴンフルーツは完熟状態で収穫されるため、ドラゴンフルーツ本来の上品な甘さを味わうことが可能です。

日本で流通しているドラゴンフルーツの代表的な品種

◯ホワイトピタヤ(ホワイトドラゴン)

最も多く流通している品種です。皮が濃いピンクで、果肉は白。 実が細長いのが特徴。味はあっさりしています。

◯レッドピタヤ(レッドドラゴン)

皮が濃いピンクで、果肉は赤紫色。ホワイトピタヤより水分が多めで甘みがあります。 実の形は、ホワイトピタヤに比べて丸っこいです。 果肉の赤い色素には、ポリフェノールの一種「ベタシアニン」が含まれています。 果汁が服などにつくと落ちにくいので気をつけて。

◯ピンクピタヤ(ピンクドラゴン)

皮が濃いピンクで、果肉は淡いピンク色。レッドピタヤとホワイトピタヤとの交配種で、爽やかな甘み。 日本産としては、沖縄で栽培されている「ちゅらみやらび」が有名。実が大きめで果汁が多く、糖度は15度から18度あります。

◯イエローピタヤ(イエロードラゴン)

黄色い皮で、果肉が白色。ホワイトピタヤやレッドピタヤとは「属」の違うサボテンの実で、果皮はゴツゴツ突起していてトゲがあります。(出荷時にトゲは抜かれます) 果肉の黒い種子は他のドラゴンフルーツよりも大きめ。果糖やショ糖が含まれているため甘みが強く、ジューシーで人気があります。収穫量が少ないため希少価値の高い品種です。

◯ゴールデンドラゴン

黄色い皮で、果肉が白色。味はホワイトピタヤと一緒であっさりしています。 上のイエローピタヤ(イエロードラゴン)とは別の品種です。

ドラゴンフルーツの旬・シーズンについて

国産のホワイトピタヤ、レッドピタヤ、ピンクピタヤは、7月~11月が主な収穫時期です。 輸入物(ホワイトピタヤ、レッドピタヤ)は通年流通しています。 ※イエローピタヤの出回る時期は不定期。

ドラゴンフルーツの栄養価・効能

ドラゴンフルーツは甘みが少ないぶん低カロリーで、食物繊維がバナナの約2倍と豊富。便秘解消やダイエットに効果的です。ビタミンB1・B2・B6、ビタミンCといった美容成分はもちろん、細胞の浸透圧を担うカリウムや、体内の代謝作用全般に関与しているマグネシウムなど、健康維持に欠かせない栄養素もバランスよく含んでいます。 また、葉酸や鉄分が果物の中では比較的豊富に含まれているので、妊活に取り組んでいる女性や妊娠中の女性、貧血の人などにもおすすめです。

またレッドピタヤの赤い果肉には、強い抗酸化作用をもつ「ベタシアニン」が豊富に含まれています。これはポリフェノールの一種で、老化防止や動脈硬化の防止、生活習慣病の予防など、さまざまな効果が期待されています。

ドラゴンフルーツの美味しい食べ方・レシピのヒント

◆果実 

◯シンプルに、切ってそのまま

縦に4等分~6等分くらいに切って、端っこから皮をペロリとめくれば、簡単に実だけ剥がすことができます。 縦半分に切って、スプーンで食べても、もちろんOK。 ドラゴンフルーツはあっさりしているので、レモンやシークワーサーなどの絞り汁や、ヨーグルト、はちみつなどをかけて食べるのがおすすめです。 あまり冷やしすぎないほうが、ドラゴンフルーツ本来の味を感じることができます。

◯ジュースやスムージーに

ドラゴンフルーツだけでは味気ない…という方には、他の果物などと合わせてみましょう。リンゴやバナナなどと一緒にミキサーにかければ、さらに栄養価がアップ。種子のつぶつぶ感はそのままに、風味が加わることでグッと美味しくなります。

◯話題の手作りアイス、ヨーグルトバーク

一晩水切りしたヨーグルトに、レッドピタヤのピューレを混ぜます。 トレーに平らに広げて、ナッツやブルーベリーなど、お好みの具材をトッピング。 冷凍庫で凍らせたら、適当な大きさに切っていただきます。 まるで板チョコのような仕上がり。 レッドピタヤの天然の色素で、簡単おしゃれなデザートに変身です。

▼参考・おすすめレシピ candy&sarry&・・・2 様

◯サラダのトッピングに

一口サイズに切ったドラゴンフルーツをサラダの上にトッピング。 甘みの少ないホワイトピタヤを、野菜感覚で使うのがおすすめです。 半分に切った実の果肉をくり抜き、皮を器にして盛り付けてもおしゃれ。

◆皮

◯天ぷらや炒め物、酢の物、味噌汁の具などに

ドラゴンフルーツは皮にも栄養が豊富。 びらびらした皮の突起部分は取り除いて使います。 オクラのような粘り気があり、パプリカのような食感です。

▼参考・おすすめレシピ あじまぁ沖縄料理レシピ 様 

◆つぼみ

◯天ぷら、炒め物、和え物に

ドラゴンフルーツは月下美人に似た大きな一日花を咲かせますが、その花のつぼみは、アーティチョークのような形状をしています。 天ぷらや炒め物はもちろん、縦に四つ切りにして電子レンジで加熱したつぼみを、醤油や塩だけで食べても美味しいと評判です。 食感はヌメリがあり、オクラによく似ています。 流通量は少ないですが、沖縄などで、6月~11月ごろに購入することが可能です。

▼参考・おすすめレシピ フルーツショップサン石垣 様 

美味しいドラゴンフルーツの見分け方・保存方法

皮色が濃くて張りがあり、ずっしりと重みのあるもの。びらびらした突起部分が太く短いもの。しおれたり変色したりしていない、新鮮なものを選びます。

また国産のものは、実の先端に割れ目(シワ)のあるものが熟しています。 ・あまり日持ちしないので、冷蔵庫の野菜室で保管します。ドラゴンフルーツは置いておいても甘くならない(追熟しない)ので、できるだけ早めに食べましょう。


国産ドラゴンフルーツの仕入れ先

トロピカルファーム「ちゅらび」(産地:沖縄県南城市)

南国沖縄の南部に位置する、オリジナル品種(果実)の生産農場。 平成19年に品種登録された「ちゅらみやらび」が有名です。 「ちゅらみやらび」は、日本で初めて登録されたドラゴンフルーツの新品種。果肉はパステルピンクで、実が大きく、ジューシーでクリーミーな食感が特徴。糖度は15度から18度あります。販売時期は7月~11月。

フルーツショップサン石垣 (産地:沖縄県石垣島)

沖縄本島よりもさらに南にある島「石垣島」で卸業務を担っているフルーツショップです。亜熱帯という温暖な気候と太陽の恵みのもとに作られた、沖縄ならではの新鮮な果物や野菜の卸・販売をしています。 ※ドラゴンフルーツの「つぼみ」を取り扱っています。販売時期:6月下旬~11月

フルーツファーム南房総の完熟ドラゴンフルーツ(産地:千葉県南房総市)

国産だからこそ実現した「完熟」ドラゴンフルーツ。上品で穏やかな甘みが特徴です。 生産者の関口さんは、2003年頃からドラゴンフルーツ栽培に取り組んでいます。 しっかり完熟した、甘みがのったドラゴンフルーツだけを収穫して販売。南房総の特産品にしようと情熱を注いでいます。 販売時期:9月下旬~10月下旬 ▼「厳選食品 安心堂」にて購入可能です。 

結びに

ドラゴンフルーツは病害虫の心配が少なく、寒さに気をつけさえすれば育てやすいことから、現在世界中で広く栽培されています。品種改良も盛んに行われていて、20種類を超える品種が存在していると言われていますが、やはりおすすめしたいのは、ちゃんと熟してから収穫された国産のドラゴンフルーツです。国産だからこそ味わえる完熟の上品な甘み。そのとろっとした食感に、ドラゴンフルーツの概念が大きく変わるかもしれません。ベトナムやタイ、台湾など、南国を旅行する機会があったら、現地の完熟ドラゴンフルーツを食べてみるのもおすすめです。

<参考サイト様>


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