
逸品「食材」
野田市ブランド農産物に認定「黒酢米」。信頼されるおいしさの秘密とは?
日本の食を支えている米。
日本には「あきたこまち」に始まり、全国各地で個性を様々なブランド米が開発されています。
米の食べ比べができるのも、日本ならではの楽しみではないでしょうか。
今回は中でも「黒酢米」というブランド米をご紹介します。
一体どのようなブランド米なのでしょうか?
黒酢米の産地や栽培方法、特徴などを見ていきましょう。
目次
黒酢米とは?
黒酢米とは、『玄米黒酢農法』で作られた米のことをいいます。農薬の代わりに、玄米黒酢を散布し、病気や害虫を予防して栽培されています。
農薬を使わないため、環境にもやさしいことが特徴です。
玄米黒酢農法による米作り
玄米黒酢農法は、新潟県にある石山味噌醤油(株)と新潟大学の共同開発で誕生しました。
人の健康に役立つ黒酢を、作物にも応用できないかと、開発が進められたのです。
玄米黒酢農法は稲に5つの効果をもたらしてくれます。
1.酢酸によるエネルギー代謝の促進。
2.窒素を効率的に体つくりにいかす。
3.アミノ酸によるうまみの向上。
4.酢酸とカリウムによる光合成の活性化。
5.酢酸による殺菌効果。
黒酢を稲に与えることで、害虫に対する抵抗力を高めるのと同時に、アミノ酸の力で米の味までよくする方法となっています。
野田市ブランド農作物
千葉県の野田市では、黒酢米を精力的に生産しています。
また、一定の認定基準を満たした市内の作物を「野田市ブランド農作物」に認定し、県内外にアピールしています。
野田市で作られている黒酢米も、「野田市ブランド農作物」に認定されており、消費者からも厚い信頼をうけています。
さらに野田市産の黒酢米は、千葉県からも「ちばエコ農産物」の認定も受けており、特別栽培米として広く周知されています。
東京五輪の食材調達基準達成を目指して
2021年に開催予定の東京五輪パラリンピック。
大会で使用される食材には、認定基準があります。その中の一つにGAP(農業生産工程管理)を取得しているかどうかが含まれています。
GAPは栽培から出荷まで、農地や農薬の管理など53項目の取り組みが要求されます。
千葉県でも東京五輪を見据え、平成30年4月より、「ちばエコ農産物」の認定基準にGAPを追加しました。
黒酢米のGAP取得への取り組み
黒酢米も認定を受けている「ちばエコ農産物」の認定基準にGAPが追加されたことにより、生産農家はさらなる取り組みに力を入れています。
GAPを取得することができれば、世界の人々に野田市産の農産物をアピールするチャンスを手にすることができます。
安心・安全でおいしい黒酢米を世界の人々が口にする日も、そう遠くはないかもしれません。
黒酢米deおにぎりコンテスト
野田市内の小中学校では、給食に黒酢米が使われています。
地元産の黒酢米を日々食べている子供たちを中心に、野田市農産物ブランド化推進協議会が主催した、「黒酢米deおにぎりコンテスト」が開催されました。
おいしさを知っている子供たちならではの作品が数多く出品されています。以下では「黒酢米deおにぎりコンテスト」でのメニューをいくつかご紹介しましょう。
枝豆おにぎり
ふっくらと炊けた黒酢米に、塩ゆでした枝豆をまぜた作品です。野田市は平成14年に、枝豆の出荷量全国1位となるほど、有数の枝豆産地です。
野田市を代表する農作物のコンビは、地元愛にあふれた一品となっています。
ほうれん草おにぎり
茹でたほうれん草と、塩サケを混ぜたおにぎりです。ほうれん草の緑と塩サケの赤の彩が、食欲をそそる一品です。
野田市黒酢米の仕入れ先
中田屋
野田市に店を構える中田屋は、黒酢米はもちろん、全国各地のおいしい米を扱っています。
現在(2020年8月)は黒酢米の販売は在庫切れとなっていますが、今後追加される可能性もあるので要チェックです。
関根ファーム
野田市産の黒酢米を取り扱っている農園さんです。
関根ファームの米は、新米時期以外も美味しいと評判で、HPにも記載がある通り、そのリピート率は80%。
ぜひご自身の舌で、そのおいしさを確かめてみてください。
結びに
いかがでしたか?
生産者の努力で、ブランド米として周知されてきた野田市の黒酢米。環境にも優しい農法を使用しているため、ナチュラル思考の顧客ニーズにもこたえることができます。
全国的にはまだ認知度は低いですが、これから飛躍することを期待させてくれる食材です。
その他お米やブランド食材が気になるお店の料理人様、オーナー様は以下の記事もご覧ください。