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青森県陸奥湾の「マダコ・ミズダコ」旬は極寒の1月。お正月は真紅のタコが縁起物!


青森県陸奥湾マダコとミズダコの旬は極寒の1月~3月です。
極寒の地、陸奥湾に面した青森県東津軽郡では、漁師さんたちがマダコとミズダコ漁にいそしんでいます。
関東ではおせち料理に真紅の酢だこが欠かせません。
肴としても重宝される陸奥湾のタコとはどんなタコなのか、なぜ縁起物とされているかなど詳しくご紹介します。

タコを世界一消費しているのは日本


世界中でもっともタコを消費しているのは「日本」です。
私たちは刺身やたこ焼き、タコの唐揚げなど、多くのタコ料理を日常的に食べています。
タコは高たんぱくで低カロリーなうえ、疲れを取るといわれている「タウリン」を含んでいます。
骨や皮なども全て食べられる食材として昔から好まれてきました。

しかし、海外の一部地域では「悪魔の魚・デビルフィッシュ」として忌み嫌われています。
ヨーロッパではイタリアやスペイン、ギリシャやフランス南部の一部地域を除いて、食材として食卓やレストランでお目にかかることはないのです。
最近は高たんぱく質低カロリーというメリットがスポットライトを浴びており、中国やアメリカでも消費量が徐々に増えているようですが、日本の方が圧倒的に消費量は多いのが現状です。

青森県のマダコ・ミズダコ漁法


タコの漁獲量は1位北海道。2位兵庫。3位香川。と続きますが
漁獲量11位に位置する青森も味と品質で人気の漁場です。
特に陸奥湾のタコは料理人や食通にも人気となっています。

マダコやミズダコは地域によって漁法が異なりますが、青森県で行われているタコの漁法は主に5つです。
 タル流し漁法
 タコ箱漁法
 タコ篭漁法
 はえ縄漁法
 鉤(かぎ)獲り漁法

その他には刺網漁法や定置網漁法でもマダコやミズダコが獲れます。
これらの漁法で重要なのは、漁船の大きさです。

鉤獲り漁法は1トン前後の漁船やボートでも行なえますが、それ以外の4つは5トン未満と、一般の漁船クラスの大きさじゃなければ漁ができません。
タコ箱漁法とはえ縄漁法はエサを必要としません。たこ篭漁法ではエサを使ってタコをおびき寄せます。このように、タコの漁法は色々な種類があるのです。

地方発送では「浜茹でマダコ」が人気


タコを地方発送している青森県東津軽郡外ヶ浜町の鷹丸高森漁業では、水揚げしたタコはすぐに浜茹でにしています。
浜茹でとは、水揚げした魚介類を浜ですぐに茹でることです。
新鮮な状態で茹で上げるため、身が変質することなく食材の持ち味をそのまま食べられます。
浜茹でだからといって「浜」で茹でる訳ではありません。
水揚げ地である港や港から近い浜小屋などで茹で上げるのが一般的です。
タコ箱漁法とは、古代からあるタコ壺の壺が木箱になった漁法です。
タコの「暗いところを好む習性」を利用しています。タコが集まるポイントにタコ箱を沈め、餌を使わずにタコを漁獲します。時間がかかるため、ある意味ではギャンブル的な要素が強い漁法でもあるのです。

タコ篭漁法とは、タコ壺やタコ箱と違い、網篭を使った漁法です。
篭の中にタコの餌となる魚類を入れてタコをおびき寄せます。水深20mまでは、餌となる魚類を食べてしまう「シオムシ」と呼ばれている甲殻類が漁を邪魔します。そのため、水深20m以上の深さまで篭を沈めなくてはなりません。タコ篭漁法で使用する篭は、時期によってはアイナメ漁にも使われます。アイナメはタコ漁で害となるシオムシを好みます。そのため、篭内部に杉の葉っぱを取り付けて陰影を作り、シオムシを付きやすくしてからアイナメ漁に利用する地域もあるのです。

はえ縄漁法は餌を使わず、移動中のタコがはえ縄に付いている針にかかることで漁獲する方法です。最近では、針で傷ついたタコの価格が下がってしまうことから、あまり行われなくなりました。水揚げの際に、タコが死んでしまっている状態だと鮮度なども落ちてしまうことも理由です。
最も多い漁法が、タル流し漁法です。
使われる道具は、海中に沈める漁獲用の「タル」と、タコをおびき寄せる仕掛け「イサリ」に、イサリを固定するための浮きが使われます。外ヶ浜町では沿岸部に多くの「浮き」がオブジェのように積まれています。
タル流し漁法が行われる水深は10m~15mで、これは青森県の特産品である「ホタテ」の養殖水深でもあります。マダコやミズダコはホタテの稚貝を好んで食べるため、ホタテを守るためのタコ駆除の側面もあるのです。
タル流し漁法で重要なのは「潮の流れ」です。潮の流れと水深までの距離を調整してイサリが海底に引きずられるように設置します。タコの縄張りにイサリが侵入すると、タコが怒ってイサリに飛びつきます。こうしたタコの習性を利用して、タルでタコを漁獲するのがタル流し漁法なのです。

このように、タコ漁法は地域や水深、潮の流れによって色々な漁法があるのです。

タコが縁起物になった理由


関西ではあまりお目にかかりませんが、関東より北の地域ではおせち料理に真紅に染まった「酢だこ」が入ります。
青森県も同様で、スーパーマーケットでは、真紅の酢だこが魚介コーナーにパック詰めされて並んでいます。
縁起物として好まれていますが、どの部分が縁起物なのでしょうか。

まず、真紅に染まった「皮」の部分と、純白の「身」の部分が「紅白」であることが縁起物として好まれている理由の1つです。
そのほかには、タコという名前に「多幸」という当て字が使われていることも縁起物の理由です。
関西では酢だこではなく「タコのうま煮」をおせち料理に入れる風習があります。
関西発祥の縁起物理由は「置くとパス(合格)」と書き換えて考えられているためだそうです。
また、関西では「夏至にタコを食べると元気になる」といわれています。
これは、日中の時間が長い夏至で「疲れ」てしまう人達が、タウリンが含まれているタコを食したところ元気が回復したことが由来のようです。

そのほかにも
 八本の足のように、稲が四方八方へ根を張って豊作になるように
 タコを食べて夏の暑さに負けないように体力をつける
といった願いを込めて食べられているそうです。

津軽ではミズダコが主流。漁師のオススメはマダコ!


ミズダコ、マダコそれぞれの良さがありどちらも人気です。
青森県では、肉質がやわらかい「ミズダコ」が好まれて食されます。
ミズダコは水分が多いのが特徴で、サイズは20kg、体長3mに達する個体もあるのだとか。
極寒の地で収穫されたミズダコには甘味があり、刺身や酢だこなど様々な料理に使われています。

しかし、漁師がオススメするのはミズダコではなく「マダコ」です。
マダコは日本で最も重要な水産資源といわれており、瀬戸内海の明石ダコもマダコです。
歯ごたえのある肉質は、たこ焼きや干物など色々な用途に利用できます。

津軽のマダコは、歯ごたえの良さに加え、極寒地特有の甘味が特徴です。
甘味がぎゅっと詰まったマダコの浜茹では、ネット発送をしている鷹丸高森漁業の人気商品なのだとか。
「津軽マダコの浜茹で」は、タコ好き、酒好きの人に是非召し上がって頂きたい食材だそうです!

年末年始は浜茹でマダコが大活躍!


年末年始は津軽の浜茹でマダコが大活躍します。
真紅の酢漬けや煮つけ、おでんなど、雪かきで疲れた体に高たんぱく質でタウリンが含まれているタコは、最高の栄養食材なのです。
津軽の浜茹でマダコ。
要注目です!