逸品「食材」
「千葉ブランド水産物」認定。ハマグリを超えるホンビノス貝
皆さんはホンビノス貝をご存知でしょうか?
見た目はハマグリにそっくりで、アサリよりも大きく、肉厚でプリプリの食感を楽しむことができます。
その見た目の印象から「白ハマグリ」や「大アサリ」とも呼ばれています。
この記事では、千葉県船橋港産のホンビノス貝について、特徴や食べ方などを詳しく紹介していきます。
目次
船橋港はホンビノス貝の水揚げ日本一
船橋といえば、梨の名産地としてもイメージが強いですが、港のある三番瀬は江戸時代、幕府に魚介類を献上するための漁場にも指定されていたほど、漁場としても有名な場所です。
そんな船橋港でホンビノス貝が採れ始めたのは2005年ごろだといわれています。
もともとホンビノス貝は北アメリカ産で現地ではよく食べられている貝でした。
日本に入ってきたルートには諸説ありますが、北アメリカ大陸からの船舶の船体に付着して運ばれ、東京湾に定着したと考えられています。
東京湾の中でも、三番瀬はホンビノス貝にとって居心地のよい場所であると考えられ、生息数が日本で一番多く、水揚げ量は年々増加しています。
そしてホンビノス貝は平成29年11月には千葉県より「千葉ブランド水産物」として認定されています。
ホンビノス貝はどんな貝?
ホンビノス貝は、小さいものでアサリよりひと回り大きい程度ですが、大きいものは10㎝以上にもなります。
その大きさによって、多様な食感を楽しむことができるため、色々な料理に使うことができます。
アサリは干潟や砂地に、ホンビノス貝は泥の中に生息し、湾内で住み分けができているので、生態系への影響はないといわれています。また、底質汚染下でもたくさん増殖するため、小さい土地でも大量に採集することができるといわれ、海底の有効資源として注目されています。
食味の良さのほか、漁獲量が減少しているアサリの代わりになることで注目を集め、現在潮干狩りではアサリの代用貝ともなっています。
ホンビノス貝の栄養素と効能
ホンビノス貝には良質なたんぱく質のほか、タウリンやカルシウム、ミネラル、ビタミンが豊富に含まれています。
また、うま味を発揮するグルタミン酸、コハク酸なども含まれています。タウリンはコレステロールの分解を助けるアミノ酸で、疲れの原因となる乳酸の蓄積を抑える働きをします。また、水に溶けやすいため、汁物や煮魚などの料理の際には、煮汁を一緒に食べるのがおすすめです。
ホンビノス貝を選ぶときのポイント
ホンビノス貝は以下の3つを基準に選びましょう。
仕入れの際に参考にしてみてくださいね。
〇殻がしっかりしているもの
〇2つの貝を軽く打ち合わせたときに澄んだ音がするもの
〇成長して大きいもの
ホンビノス貝の調理法と注意点
調理方法
先述した通り、もともとホンビノス貝は北アメリカ産で、本場のアメリカではクラムチャウダーの具として使われることもありますが、ホンビノス貝は濃厚なうま味が特徴的で、和洋中、イタリア料理やタイ料理などにも合う優れた食材です。
二枚貝ならではの美味しいダシをたっぷりと楽しめる、浜焼きや酒蒸し、スープ類、パスタ、鍋、ラーメン、肉厚で噛み応えのある食感が楽しめる、カルパッチョ、かき揚げなど、さまざまな料理の食材として使うことができます。
調理の上での注意点と保存方法
ホンビノス貝は下処理不要のため、そのまま使うことができます。
しかし塩気は多いので、汁物の場合には水分を多く使用するなど、調理の際は味覚のバランスに気をつけて調理することをオススメしておきます。
また水分で塩気を調整せずとも、調理前に塩抜きをするのも効果的です。
塩抜きの方法
1.表面をよく洗う
2.ボールなどに入れ、水に2時間つけておく。
またホンビノス貝は冷凍保存も可能です。
塩抜きをした後に保存袋などに入れて冷凍しておけば、すぐに使うことができて便利です。
ホンビノス貝が食べられる場所
料理番組や情報番組、バラエティ番組など幅広いジャンルのテレビ番組でも取り上げられ、近年人気が急上昇中のホンビノス貝ですが、スーパーや生鮮店での取り扱いはまだまだ少ないのが現状です。
ホンビノス貝をいつでも安心して購入できるお店を2つ紹介します。
船橋漁業協同組合直売所「みなとや」
地元産の魚介類を取り扱っている直売所です。新鮮なホンビノス貝を調理してくれます。
浜問屋「かねはち水産」
ホンビノス貝と千葉県産の小松菜を使ったコロッケが人気です。通販サイトもあるので、全国に新鮮なホンビノス貝を発送してくれるお店です。
結びに
いかがでしたか?ハマグリに負けない旨味と身の大きさが特徴のホンビノス貝は、料理人の皆さんからも注目されています。一般の方にはまだなじみのない食材ですが、そのおいしさを伝えることができれば、一躍有名になると期待されています。今注目の食材です。一度試してみてはいかがでしょうか?
また千葉県には、ホンビノス貝のほかにも、おすすめの食材があります。気になる方はぜひこちらもご覧ください。