暑い夏を爽やかに!美容・健康にも良い『すだち』
徳島県を代表する『すだち』は、5月頃には白くて可愛らしい花を咲かせ、
徳島県の花にも指定されています。
『すだち』は香りがよく、爽やかな酸味があるので、料理のエッセンスに用いられることが多いですが、その成分は健康にもよく、ぜひ積極的に摂り入れたい果実なんです。
今回は『すだち』のパワーをご紹介します。
『すだち』とは…
『すだち』はミカン科の柑橘属で、カボスやユズなどと同じ香酸柑橘です。5、6月には白い花を咲かせ、夏から秋頃には収穫となるため、
旬は8〜10月頃です。果実はゴルフボールほどの大きさに成長します。未熟な果実の方が風味が高いため、緑色のまま収穫します。『すだち』には他の柑橘類には全く含まれていない
“スダチチン”と
“デメトキシスダチチン”を含んでおり、これらが『すだち』の香りの大きな要因となっています。そのまま育てるとみかんと同じように黄色っぽくなります。英語名はCitrus Sudachi。すだちの歴史は非常に古く、一説には約1300年前から徳島に原生していたとも言われています。『すだち』は日本独自の柑橘類なのです。
徳島県では、200〜300年前から『すだち』を食用としていました。現在では、徳島県を代表する特産物となり、1974年にはすだちの花が県花に指定されました。現在も、樹齢200年を超える『すだち』の古木が存在し、果実をしっかりと実らせているそうです。
徳島県は『すだち』の生産量が日本一です。そして、日本に流通している『すだち』の
約99%が徳島産なんです。さすが、特産品ですね。
『すだち』の名前の由来
『すだち』は、漢字だと
“酢橘”と書きます。“橘(たちばな)”とは、日本固有の酸味の強い柑橘類です。京都の平安神宮でも“右近橘、左近桜”として植えられています。雛飾りにも橘と桜が飾られますよね。“橘”は永遠を意味するのだそうです。
さて、名前の由来ですが
“酢橘(すたちばな)”→“酸っぱい橘(すっぱいたちばな)”→“すっぱいたち”→“すだち”となったという説があります。
『すだち』の栄養価
『すだち』はレモンにも負けない
ビタミンCを含み、果汁だけでなく果皮も薬味に使われ、輪切りでも、絞っても、皮をすりおろしても、様々な方法で利用でき、料理を引き立てる名脇役として活躍します。
『すだち』を絞ることで、
塩分の多い調味料を控えることもできます。高級調味料として、料理やお酒、飲料などにも用いられ、すった皮をわさびに混ぜても風味が出て美味しくいただけます。
『すだち』には
“ビタミンC”、
“クエン酸”、
“カリウム”などを多く含みます。ビタミンCには
美肌効果が期待でき、クエン酸は
新陳代謝を促進してくれるとともに、
疲労回復の効果もあります。また、カリウムは過剰な塩分を体外へ排出し、
むくみを抑えたり、
血圧を下げるはたらきがあります。カリウムはレモンの
約2.5倍も含まれています。そして『すだち』の、爽やかな香りの成分の一つ
“リモネン”には、
リラックス効果や
免疫機能やホルモンバランスを保つ効果があると言われています。また、
“エリオシトシン”という成分には
抗酸化作用があるため、
細胞の老化を防いでくれます。そして、
胃液の分泌を促進したり、正常に保つ機能があるため、
胃弱や食欲不信にも効果があります。その他、
花粉症の軽減、
カルシウムの吸収を促進、
糖尿病の症状の軽減するなど、『すだち』には、様々な効果があります。果皮にも、ビタミンA、糖質、脂質、タンパク質、食物繊維など多くの栄養そが含まれ、丸ごといただけます。
『すだち』は疲労回復にも効果的!夏に旬をむかえる『すだち』を食卓に添えて、暑い夏を爽やかに乗り切りましょう!
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