「食」トリビア
夏バテに効くのはどれ?旬の夏野菜一覧と特徴、効果について
梅雨も明け始め、いよいよ夏本番です。 “旬”の野菜とは、その時期が最も成熟していて、味も栄養価もよくなる時期。もちろんこれからの夏、夏野菜と呼ばれる野菜も美味しい“旬”を迎えます。
たくさん食べて、毎日健康に過ごしましょう!
目次
夏野菜とは?どんな効果がある?
夏野菜とは夏に収穫時期や食べ頃を迎える野菜のことです。
それぞれ夏の
脱水症状や熱中症対策として、キュウリやトマトなどの水分を多く含む野菜を食べると、体温調整をはかることができます。また、オクラ、ピーマン、モロヘイヤなどはスタミナ回復や、夏バテにも効果があります。7月のいわゆる夏野菜は、水分の多い野菜が多く、身体を冷やす効果もあります。暑い夏を乗り切るために、まさにもってこいの夏野菜です。
旬の夏野菜の一覧とそれぞれの特徴
枝豆
枝豆は二日酔い予防と、夏バテ対策にもなります。自律神経を保つ作用や、肩こり、疲労回復、貧血などの予防にもなります。“畑の肉”と呼ばれる大豆と同様に、タンパク質、カルシウム、ビタミンCを豊富に含んでいます。食物繊維が豊富に含まれているので、腸を綺麗にし、生活習慣病の予防にもつながります。
オクラ
オクラはカルシウムやカリウム、マグネシウム、ビタミンなどが豊富に含まれ、体の免疫力を高め、夏バテ予防にもなります。また、ポリフェノールも豊富に含まれ、これは抗酸化作用を保つため、お肌にもよく、美容健康に良い野菜です。
またオクラのネバネバは粘膜を保護する作用があり、胃炎や胃潰瘍の予防、また飲酒する際には、胃壁を守り、悪酔いを防いでくれます。ネバネバ食材は、他のネバネバ食材と一緒に食べるとさらに効果アップ!
キュウリ
夏野菜の代表、キュウリ。身体を冷やす効果が高いです。90%水分でできており水分補給にも良い野菜です。棘の強いものほど新鮮な合図です。 キュウリの頭のヘタ部分には、抗がん作用を示すククルビタシンが含まれているので、調理する際は、へたギリギリを切ると良いです。 その他、体内の余分な塩分を調整してくれるのでむくみの防止にもなったり、キュウリ特有の青臭さの元になっているピラジンは血液をサラサラにする効果があります。
ゴーヤ
ゴーヤは元々、観賞用として栽培されていました。独特の苦味があるゴーヤですが、非常に栄養豊富な野菜です。ゴーヤに含まれるビタミンCは、メラニン色素の合成を抑制し、シミやソバカス対策 にもなり、また同時にコラーゲンの生成を助け、肌にハリを与えるはたらきをします。
苦味成分には抗酸化作用があり、これがビタミンCの相乗効果により、白血球を活性化し、免疫を高め、がん細胞を抑制する効果があります。ゴーヤのビタミンCは加熱しても壊れにくので、様々な料理でいただけます。調理の際、ゴーヤは塩もみして5分程度放置すると、苦味が軽減されます。
とうもろこし
世界三大穀物の一つであるトウモロコシは抗酸化作用があるため、老化防止にはたらき、美容面で期待でき、また、ビタミンも豊富に含まれているため美肌効果もあります。
茹でるよりも、蒸すほうが栄養を失いづらく、ラップに包んで電子レンジを使用するのもオススメです。
トマト
「トマトが赤くなると医者が青くなる」ということわざがヨーロッパにはあるほど、栄養価が非常に高い野菜です。抗酸化作用が高く紫外線から肌を守り、老化防止にも役立ちます。
また、 疲労回復、コレステロールの低下の他、がんや、動脈硬化を予防する効果もあります。トマトは、加熱することで甘味や旨味がアップし、皮にも栄養が豊富に含まれているので、丸ごと調理するのがオススメです。
ズッキーニ
ズッキーニは野菜の中では珍しく、アミノ酸の一つである“ギャバ”を含んでおり、脳を活性化させるはたらきをもつため、認知症の予防にもなります。また、豊富に含まれるビタミンKは、血液を正常に保ったり、骨を丈夫にするはたらきがあるため、骨粗鬆症の予防 にも効果があります。調理の際は油を使うと旨味が上がりますよ。
冬瓜(とうがん)
冬瓜(とうがん)とは冬まで貯蔵できることからその名前が名付けられたと言われています。免疫力を高める効果があり、95%が水分のため、カロリーが低く、ダイエットや糖尿病の方でも、安心して食べることができます。
生姜
生姜は、血行促進、風邪予防、生理痛にも効果があります。また、殺菌作用もあるので、生ものと一緒にしておくと、食中毒の予防にもなります。 生姜に含まれる、ショウガオールという成分には抗がん作用も認められています。
じゃがいも
デンプンが主成分ですが、他の芋類に比べてカロリーが低く、ダイエット時でも安心して食べられます。ビタミンCを豊富に含むため、免疫力を高めたり、美肌にも効果があります。 その他 “カリウムの王様”と呼ばれるほどカリウムの含有量が多く、むくみや高血圧に効果があります。
※じゃがいもの芽に含まれるソラニンは、過剰に摂取してしまうと腹痛や下痢、めまいを 起こしてしまうので、注意しましょう。
シシトウ(獅子唐辛子)
シシトウ(獅子唐辛子)は甘味種の唐辛子の仲間です。先端が獅子の口に似ていることから名付けられたそうです。カロテンを多く含み、緑が濃いものほど豊富に含まれています。
また、唐辛子の仲間なので、カプサイシンを含み、脂肪の燃焼を促進する効果があるため、ダイエットにもオススメの野菜です。神経を調整し、疲労回復にも効果があるので、夏バテ予防にも有効です。
かぼちゃ
“冬至の日のカボチャ”でお馴染みなので、冬が旬のイメージがある方もいるのではないでしょうか。実はかぼちゃの収穫は夏なのです。貯蔵することによって甘みが増すため、冬に出回ることが多いのです。
カボチャは、カロテンとビタミンCを豊富に含むため、風邪に対する抵抗力を高めます。また、抗酸化作用による老化や動脈硬化の予防とともに、肩こりや冷え性を改善する、血行促進の効果もあります。
皮には中実以上の豊富なカロテンが含まれます。また、油で調理すると栄養価の吸収率が高まります。かぼちゃのオススメの調理法は天ぷらです。サクッとした感触とかぼちゃ独特の甘味をより強く感じることができます。
なす
茄子は90%以上が水分で、ミネラルやビタミンはあまり含まれていませんが、皮に含まれるナスニンというアントシアニンの一種が、眼精疲労や視力回復 に効果があります。
体を冷やす効果もあるため、夏の熱中症予防にもなります。“秋茄子は嫁に食わすな”という言葉は、体を冷やすので、子供を産む嫁に気を使っての意味もあるということなのです。
大根
大根の一番栄養のある部分は葉っぱの部分です。
ここには、βカロテンやビタミン、カルシウム、食物繊維が小松菜以上に含まれています。葉の部分も有効的に利用しましょう。 大根は別名“自然の消化剤”と呼ばれ、胃を守る酵素を多くんでいます。
また、加熱すると酵素のはたらきが弱くなってしまうので、サラダや大根おろしなどで食べると、より効果があります。
大根の根の部分は上部ほど甘く、下部ほど辛味が増します。
調理法によって、使用する部分を選ぶのが良いですね。
ピーマン
独特の青臭さに含まれるピラジンには、血液をサラサラにする効果があります。独特な苦味は、加熱したり、繊維に沿って縦切りにすると、和らぐようです。
ビタミンCはトマトの4倍も含まれているので、美容にも効果があります。
牛肉と合わせて調理すると血行を促進し、疲労回復や貧血の予防にも効果があります。
キャベツ
キャベツは実は、野菜の中で最も流通量の多い野菜です。また、ビタミンCの含有量は淡色野菜の中でもトップクラスです。
ビタミンCによる免疫力を高める作用によって、風邪予防や、治癒効果を高める効果もあります。またキャベツには胃の調子の回復に良い“ビタミンU”が含まれています。
ごぼう
食物繊維を多く含み腸内を綺麗にします。また、ごぼうのポリフェノールには、臭みを取る効果があるので、魚や肉のと一緒に調理すると、臭みをとる効果があります。皮と身の間に、食物繊維を豊富に含むので、軽く表面の汚れを洗い流す程度にしましょう。
インゲンマメ・サヤインゲン
サヤインゲンに含まれるカロテンは、体内でビタミンAに変わり、視力の回復や肌の乾燥予防に効果的です。油との相性が良く、カロテンの吸収量が上がるので、炒めものに向いています。 疲労回復や美肌効果の他、集中力や精神安定の作用もあります。
※サヤインゲンは生の状態だと毒性を持っているため、調理の際にはしっかりと加熱を行いましょう。
しそ(青じそ)
青じそは、栄養価の高い野菜として知られています。ビタミンやミネラルを豊富に含み、特に野菜の中でもカルシウムとβカロテンは飛び抜けています。
βカロテンにおいては、ほうれん草の2倍以上も含んでいます。これらによって、粘膜を保護して免疫力を高めたり、アレルギー体質の改善、血液をサラサラにしたり、風邪の予防や咳止めなどに、少量でも効果があります。
人参
カロテンは野菜の中でもトップクラスです。免疫力の工場や、がん予防、動脈硬化の抑制のほか、歯や骨を健康に保ったり、高血圧予防にもなります。
結びに
旬の夏野菜とそれぞれの効能や効果についてご紹介しました。暑くなる季節、夏バテ防止や肌の美白などで夏野菜の存在は欠かせません。
これからのメニューやレシピに是非活用してみてはいかがでしょうか?