食材紹介
うすいえんどうの保存方法は?冷凍でも鮮度を保ちかつ美味しく食べる秘訣もご紹介!
うすいえんどうとは、たんぱく質が豊富な春の味覚!で主に関西地方で親しまれている、えんどう豆の一種です。配送に時間がかかると味落ちしてしまう食材のため、関東にはあまり流通していませんが、関西では春の味覚として、多くの人々に親しまれています。
ここでは、うすいえんどうの起源や特徴、品種、収穫時期、栄養、選び方、保存方法、下処理、料理方法、仕入れ先について、紹介していきます。
目次
うすいえんどうとは?グリーンピースとは違う?
うすいえんどうは、えんどう豆の一種で、一般的に「グリーンピース」と呼ばれる種類の豆です。さやを取って、中にある未成熟の実を食べます。とくに関西では古くから親しまれている豆ですが、うすいえんどうのルーツや特徴はどのようなものなのでしょうか。
うすいえんどうの起源とは?
うすいえんどうの栽培のきっかけは、明治時代にアメリカから「Black Eyed Marrowfat」というえんどうが入ってきたことです。このえんどうを、農業研究者が大阪府羽曳野市碓井地区に導入したことから、栽培が始まったとされています。
その後は、温暖な気候がより栽培に適していることから、和歌山県での栽培が盛んになりました。現在では和歌山県の特産として、広く認知されています。なお、現在でも碓井地区での栽培は続けられており、「碓井豌豆保存部会」によって、当時の種が継承・保存されています。
うすいえんどうの特徴
うすいえんどうは、一般的なグリーンピースよりも、皮が薄く、実が大きいのが特徴です。食べてみると、青臭さが少なく、上品な甘味とホクホクとした食感を楽しむことができます。関西地方では、春になると旬の食材として、料理に入れて食べられてきました。
うすいえんどうの栽培・収穫時期
うすいえんどうは、11月頃に種をまき、半年ほどかけて栽培します。3月ごろから花が咲き、4月には実が大きく成長し、旬の時期を迎え、5月ごろまでには収穫することが可能です。
また収穫は、さやに傷をつけないように、手作業で行います。
収穫のタイミングが非常に難しく、実が硬くなって食感が損なわれてしまわないように、熟す前に収穫しなければなりません。雨などで1~2日ほど収穫が遅れるだけでも、実が硬くなってしまうので厄介です。
うすいえんどうの品種
和歌山県で生産され、多収かつ良品種のうすいえんどうは「紀州うすい」と呼ばれており、和歌山県により商標登録済です。紀州うすいときぬさやの一種・美笹を交配した「紀の輝」や、極早生の「矢田早生」という品種もあり、3種類の総称を「紀州うすい」と呼んでいます。
たんぱく質たっぷり!うすいえんどうの栄養
うすいえんどうには、筋肉や血液を作るための、良質なたんぱく質が豊富に含まれています。ほかにも、炭水化物やカロテン、ビタミンB1・B2・B6、食物繊維、カリウム、鉄分、葉酸などが含まれ、栄養たっぷりです。
色や張りに注目!おいしいうすいえんどうの選び方
うすいえんどうを選ぶ際には、色や張りに注目して選びます。「きれいな黄緑や緑色をしたさやで、ふっくらと張りがあるもの」が、おいしいうすいえんどうです。変色しているものや、乾燥しているものは、収穫から時間が経っている証拠なので、選ばないほうがよいでしょう。
また、中の豆だけの状態で売られているものを選ぶ際には、「豆にシワがなく、張りとツヤがあるもの」を選ぶのがおすすめです。ただし、さやから出した豆は、風味が低下しやすいので、できれば、さやのついたうすいえんどうを選ぶ方がよいでしょう。
乾燥に注意!うすいえんどうの保存方法
うすいえんどうは、乾燥が大敵です。乾燥しないように、新聞紙などでしっかり包んでからポリ袋に入れて、冷蔵庫で保存しましょう。冷蔵での保存期間は3日程度とされています。
なお、さやから豆を取り出した場合には、品質が低下してしまうため、その日のうちに使い切る必要があるので、注意しましょう。長期保存したい場合は、かためにゆでて水気をしっかりと切ったものを、保存用袋に入れて冷凍しておきます。
うすいえんどうの下処理の方法
うすいえんどうは、中の実を食べるので、まずはサヤをむきます。鮮度と味を保つため、さやむきは、調理の直前に行うようにしましょう。
サヤのむき方は以下の通りです。
1.弓なりに湾曲した方を表にして両手で持つ
2.両手の指で実の先端辺りを押してサヤを開き、先端から下に向かってさらに開く
3.親指を使って手前から先端に向かってゆっくり豆を押し出す
その後、下ゆでする場合には、塩を入れた熱湯で2~3分ほど加熱します。
冷ます時に、急に冷たい水をかけてしまうと、豆にシワが寄ってしまうため、ゆで汁に浸したまま冷ますか、少しずつ鍋に水を足しながら冷やすようにしましょう。
彩り豊かに!うすいえんどうのおすすめレシピ・料理法
うすいえんどうは、収穫から食べるまでの時間が短いほど、本来の美味しさを味わうことができます。
彩りも綺麗なので、料理のアクセントとして使ったり、カレーやパスタなどに加えて、手軽に季節感のある春メニューにしたりと、多彩な使い方ができるでしょう。
以下では、豆ごはん、卵とじ、ポテトサラダを紹介します。
シンプルに!うすいえんどうの豆ごはん
味付けは塩味のみというシンプルな料理です。うすいえんどうの旨味と香りをダイレクトに感じることができる、上品な味わいとなっています。
定番料理!うすいえんどうの卵とじ
卵とじは、うすいえんどうの定番料理として親しまれています。温かい卵とじはもちろん、冷やしても美味しいので、ぜひ試してみてください。
相性抜群!うすいえんどうのポテトサラダ
うすいえんどうの緑色が映える、色味のきれいなポテトサラダに仕上がります。上品な甘みがじゃがいもと相性抜群です。
うすいえんどうの販売元や仕入先
うすいえんどうは、主に関西で出回っている野菜なので、関東の方はぜひ通販で手に入れて、料理に春の味覚をプラスしてみてください。以下では、うすいえんどうを購入できる通販サイトを2つ紹介します。
和味
出典元:和味
和味は、和歌山の農家産直通販ショップです。旬の新鮮野菜や果物、特産品の販売を行っており、採れたてを農家から直送しています。和味のうすいえんどうの販売期間は、4月〜5月ごろです。
篠山食料品店
出典元:篠山食料品店
篠山食料品店は、明治43年創業の歴史あるお店です。長きにわたり、丹波篠山ならではの食材や特産品を提供し続けています。篠山食料品店のうすいえんどうの配送は、5月下旬から6月上旬頃です。
結びに
うすいえんどうは、上品な甘みとほくほくとした食感が特徴の、春の味覚です。色合いがきれいな緑色をしているため、料理にも彩りを与えてくれます。鮮度が命なので、味が落ちてしまわないように、早めに調理するようにしましょう。
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