今注目の「和紅茶」とは?その秘密と特徴を探ります!

今注目の「和紅茶」とは?その秘密と定義を探ります!

近年、日本で生産された紅茶「和紅茶」が注目を集めています。そもそも、「日本でも紅茶を作っていたの?」、と思われる方も多いかもしれません。緑茶のイメージが強い日本ですが、実は紅茶生産の歴史は古く、紐解けば明治時代にまでさかのぼります。一時は紅茶輸入自由化などの時代の波に押され、国内生産は極端に落ち込みましたが、その技術は今日まで脈々と受け継がれ、2007年頃から、徐々に国内生産にも上昇基調が見られるようになりました。現在、和紅茶は産地ごとに様々な特色を備え、新たなステージを迎えつつある、といえます。

まずは「紅茶の定義」とは?

まずは「紅茶の定義」とは?
「和紅茶」を説明する前に、そもそも、一般的に使われている「紅茶」とは、いったい何を指すのでしょうか。

実は、緑茶と紅茶、さらに中国茶や烏龍茶に至るまで、これらは同じ「チャノキ」から作られるのです。知っていましたか?さらに、その違いを生み出しているのが、茶葉の「発酵度の違い」であり、不発酵のものを「緑茶」、発酵度の強いものを「紅茶」と呼んでいるのです。

つまり、同じ「チャノキ」から摘まれた茶葉は、その後の製造工程によって、緑茶になることもでき、紅茶になることもできる、ということができます。

「和紅茶」の成り立ち

和紅茶にはさまざまな種類があります

それでは、そうした「紅茶」の中でも、「和紅茶」とは、いったいどういったものなのでしょうか。和紅茶には、「地紅茶」や「国産紅茶」など、様々な呼称が存在しますが、基本的には、どれも同じものを指します。和紅茶の正しい定義については、現在も様々な解釈がありますが、「日本国内で栽培・製茶された紅茶の総称」という説明が、一般的に広く流布しています。2002年に鳥取県で「第1回紅茶シンポジウム」が開催されたことを皮切りに、その活動は「地紅茶サミット」として、現在まで続いており、和紅茶が今日ここまでの成長を遂げることになった、大きな流れを生み出しました。現在、「ジャパン・ティーフェスティバル」や「神戸ティーフェスティバル」など、国産紅茶に関する様々な大きなイベントが、日本各所で開催されるまでになりました。

「紅茶は農産物!」そして同じお茶だから日本ではいいものが作れる!


紅茶の原料になる茶樹は、当たり前ですが植物であり、生産される茶葉は農産物です。そのため、日本で作られた品種を用いて、日本の気候で栽培された「和紅茶」は、海外産の紅茶とは異なった独特の風味を備えており、その特徴を海外産の紅茶と区別し、「日本の紅茶」としてブランドを成立させる狙いが、「和紅茶」という言葉の中に隠されています。その裏側には、何十年もかけて日本の紅茶の質を上げようとする、生産者さん達の並々ならぬ努力があったことは、言うまでもありません。

和紅茶にはさまざまな種類があります

2018年の地紅茶サミット資料「全国地紅茶マップ2018」によると、現在日本では、45都府県742ヶ所で地紅茶(和紅茶)がつくられている、とのことです。
前段で、「同じチャノキから緑茶も紅茶も作られる」と説明しましたが、もちろん、チャノキにも様々な品種があり、緑茶に向いた品種、紅茶に向いた品種など、様々な品種が存在します。特に有名なものでは、緑茶品種の「やぶきた」や、紅茶品種の「べにふうき」、「べにひかり」などが挙げられますが、特に「べにふうき」は海外の紅茶に負けない強い味と香気成分を持っていると言われています。

日本では、歴史的に緑茶に向いた品種が多く栽培されてきたこともあり、緑茶品種の「やぶきた」で紅茶を作る生産者さんもたくさんおられ、緑茶用品種だから良い、紅茶用品種だから良いと、一概に紅茶の良し悪しを語ることはできませんが、それぞれの「産地」と「品種」に主な特徴が現れますので、最初はそれらを目安にするとよいでしょう。