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逸品「食材」

鮮やかな赤紫色が美しい!茨城県特産の「レッドポアロー」とは?

※レッドポアローのイメージ

レッドポアローは、鮮やかな赤紫色と独特の風味と甘みが特徴のねぎです。茨城県城里町の特産品となっており、生産者も誇りを持って栽培しています。
地元のスーパーや産直以外では、あまり見かけることのないねぎですが、見た目も色鮮やかで美しいので、ぜひ料理に取り入れたい食材です。

ここでは、レッドポアローの歴史や特徴、品種、収穫時期、栄養、選び方、保存方法、下処理、料理方法、仕入れ先について、紹介していきます。

レッドポアローとは?

※レッドポアローのイメージ

レッドポアローとは、茨城県東茨城郡城里町の桂地区で栽培されている「赤ねぎ」の総称です。那珂川流域の沖積土で丹精込めてつくられ、城里町の特産品となっています。

2008年には、伝統的な食文化を守るNPO法人スローフードジャパンが選定する、食の世界遺産「味の箱舟」にも認定され、高く評価されている食材です。以下では、レッドポアローの歴史や特徴を紹介していきます。

レッドポアローの歴史

在来品種であるレッドポアローは、明治時代初期に自家用として作られていた野菜です。中でも、圷(あくつ)地域のものは良質だったため、「圷ねぎ」とも呼ばれていました。

そしてその後、地域では、赤ねぎを全国に広めたいと考え、正式に「レッドポアロー」と命名。
フランス語でねぎという意味のある”poireau”と、赤ねぎの象徴的な色”red”を組み合わせて名付けられました。レッドポアロー研究会も設立され、現在でも城里町・桂地区を中心に栽培が続けられています。

レッドポアローの特徴

レッドポアローの最大の特徴は、鮮やかな赤紫色をしていること。一般的なねぎの白い部分が、美しい紅色に染まっています。
また、辛みが少なく、独特の風味と甘みがあるのも特徴です。加熱することで、さらに甘みが増し、柔らかいので葉まで食べることもできます。

レッドポアローの品種

レッドポアローは、白ねぎよりも栽培が難しいため、城里町以外の地域で作ろうとしても、うまく鮮やかな色味が出ませんでした。
そこで、赤ねぎの特性を最大限に生かしつつ栽培しやすくした品種「ひたち紅っこ」を開発。2007年には品種登録され、茨城県内の各地で栽培されるようになりました。

ひたち紅っこの特徴は、これまでの赤ねぎよりも、分けつが少ないため、葉鞘が太いことです。赤ねぎの特徴でもある、鮮やかな赤紫色や甘みは、ひたち紅っこにもしっかり継承されています。

レッドポアローの収穫時期

レッドポアローの収穫時期は、10月下旬ごろから翌年3月ごろまでです。赤い皮を傷つけず品質を保持するために、機械ではなく手作業で収穫を行います。

レッドポアローの栄養

※レッドポアローのイメージ

レッドポアローの葉には、β-カロテンや硫化アリルが多く含まれています。硫化アリルは、体温上昇を促したり、血行促進作用があると言われる香り成分です。

また、茎の赤い部分にはアントシアニンが含まれています。アントシアニンはポリフェノールの一種です。抗酸化作用を期待することができます。


色や弾力に注目!おいしいレッドポアローの選び方

※レッドポアローのイメージ

レッドポアローを選ぶ際には、色や弾力に注目してみてください。「フカフカしていない」「よく締まっていて弾力がある」「色が緑、白、赤の3色にはっきり分かれている」ものを選ぶとおいしいレッドポアローに出会うことができます。

立てて保存がポイント!レッドポアローの保存方法

※レッドポアローのイメージ

レッドポアローは、葉先を出した状態で、新聞紙に包み、冷暗所やベランダの日の当たらない場所で保存しましょう。
保存するときのポイントは、立てて保存することです。横にして置いてしまうと、ねぎの本来の姿である縦に戻ろうとエネルギーを消費してしまうので、できるだけ、立てて置いておくようにしてください。

レッドポアローの下処理の方法

※レッドポアローのイメージ

レッドポアローは、加熱して使う場合には、とくに下処理は必要ありません。よく洗ってから根を切り落として調理してください。薬味などとして生で使う場合には、刻んでからよく水にさらしましょう。

加熱しすぎに気をつけて!レッドポアローのおすすめ料理法・レシピ

レッドポアローは、柔らかいので生でもおいしくいただけます。また、とろけるような食感と強い甘味が出るため、加熱調理にも向いているため、さまざまな料理にアレンジが可能です。

ただし、調理の際には、熱を加えすぎると、鮮やかな紅色がくすんだり、消えてしまうことがあるので注意しましょう。万が一、変色してしまった場合には、酢を加えることで色合いが復活しますが、できるだけ短時間で調理することを心がけてください。
以下では、湯豆腐鍋、焼き鳥、ぬたの3つの料理を紹介します。

甘みが引き立つ!レッドポアローの湯豆腐鍋

葉鞘の中が、とろとろの食感になり、葉鞘の皮も柔らかくなるため、とても食べやすい料理法です。ポン酢に柚子醤油を加えたタレで食べると、ねぎの甘みがより際立ちます。

免疫力アップ!レッドポアローの焼き鳥

レッドポアローは、お肉のたんぱく質と一緒に食べることで、免疫力アップも期待できます。疲労回復にも一役買ってくれるので、疲れが溜まっているときなどにもおすすめです。

酢味噌と相性抜群!レッドポアローと魚介類のぬた

レッドポアローで作るぬたには、わかめや魚介が相性抜群。お酢の酸味と味噌のコクが効いた酢味噌が絡み、やみつきになる美味しさです。

レッドポアローの販売元や仕入先

※レッドポアローのイメージ

食べチョク

出典元:食べチョク

食べチョクは、2,800軒を超えるこだわりを持った全国の農家や漁師から、食材や花を直接取り寄せることができる、国内NO.1の産直ECサイトです。しんしん農園では、農薬や化学肥料を減らして作った、甘み・旨み・辛みの整ったレッドポアローを販売しています。

道の駅 かつら ネットショップ店

出典元:道の駅 かつら ネットショップ店

道の駅 かつら ネットショップ店は、茨城県にある地域活性化の拠点「道の駅かつら」が運営するネットショップです。オリジナル商品や地元産品を中心に販売しています。

結びに

※レッドポアローのイメージ

辛みが少なく、甘みのあるレッドポアローは、とても食べやすく、生でも加熱調理でもおいしくいただけるねぎです。色合いも鮮やかなので、華のある料理に仕上がることでしょう。

ネットで販売しているお店が少ないので、実際に町を訪れて購入し、栽培された土地の空気を感じてみるのも、いいかもしれませんね。

<参考サイト様>


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