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逸品「食材」

アピオスはインディアンのスタミナ源!生産量トップクラスの青森県東北町で「アピる」

アメリカホドイモ、通称アピオス。

栄養価が高く、古代からインディアンのスタミナ源として重宝されてきたスーパーフードです。日本でトップクラスの生産量を誇るのが、青森県東北町のJAゆうき青森です。その他にも千葉県大喜多町や秋田県、長野県など、日本全国の農業県からも注目を集めている「青森アピオス」の魅力に迫っていきます。

青森県東北町は食材の宝庫!


青森県の三沢市と十和田市、東津軽郡の平内町など、南部地方の主要地域へのアクセスが容易な東北町。第一次産業従事者の割合は就業可能者全体の約28%を占めています。上北郡の中央部に位置しており、しじみなどでも有名な「小川原湖」があります。東北町という名前は、町名に方角を2つ入っている日本唯一の町なのだとか。

農業では長芋、にんにく、葉つきこかぶにアピオスが主流です。畜産業も盛んで、乳製品は日本全国へ出荷されているほどの生産量を誇ります。漁業は、小川原湖のしじみを筆頭に、ワカサギやシラウオなども獲れます。

アピオスの特徴

東北町の野菜でも特徴的なのが、アピオスです。アピオスは和名上アメリカホドイモ(学名はアピオス)ですが、じゃがいもと同じナス科ではなく「マメ科」に分類されます。ただし、一般的な豆のように地上に伸びるツルから生える実ではなく、地中に埋まっている「根」の部分を食べます。

数珠つなぎになっているのが特徴で、見た目的にもじゃがいもに酷似していることから「アメリカホドイモ」という和名が付けられました。大きくなった部分はじゃがいもやサツマイモのように、種芋として栽培できます。

ちなみに「ホドイモ」は日本に古くから自生していた野生植物です。同じホドイモという名前ですが、別の種類であるため原産地のアメリカを付けて「アメリカホドイモ」と区別しています。


アピオスの歴史

アピオスは北アメリカ、北西部原産といわれています。北西部といえば、アメリカン・インディアンです。

インディアンは、365日常に外で活動しています。農業や狩猟などを生業とし、風邪をひかない強いからだが特徴です。そんなインディアンの健康の源、スタミナの源こそ「アピオス」なのです。アピオスは現在もアメリカ北東部から東海岸の都市であるフロリダやテキサスに自生しています。

どうしてそんなアピオスが日本に入ってきたのか、そしてなぜ青森が一番の生産地なのでしょうか?

アピオスはもともと野生植物でした。青森のりんご農家がアメリカからりんごの苗木を輸入した際、たまたまその苗木についていた土の中にアピオスの種イモが隠されていて伝来したといわれています。

リンゴ生産日本一の青森県が、リンゴの苗木経由で新しい名産物が生まれた面白いストーリーですね。

アピオスの成分

アピオスの成分をほかの芋類と比較してみます。

<可食部100g当たりの栄養成分量>

成分値

アピオス

ジャガイモ

サツマイモ

里芋

山芋

エネルギー

198cal

77cal

123cal

60cal

100cal

水分

51.2g

79.5g

68.2g

83.0g

73.3g

蛋白質

6.4g

2.0g

1.2g

2.6g

4.2g

脂質

2.6g

0.2g

0.2g

0.2g

0.5g

炭水化物(糖質)

35.1g

16.8g

28.7g

12.3g

20.3g

炭水化物(繊維)

2.1g

0.4g

0.7g

0.5g

0.5g

灰分

2.6g

1.1g

1.0g

1.4g

1.2g

カルシウム

150mg

5mg

32mg

22mg

11mg

リン

68mg

55mg

44mg

42mg

60mg

1.9mg

0.5mg

0.5mg

0.8mg

0.6mg

ナトリウム

21mg

2mg

13mg

1mg

5mg

カリウム

340mg

450mg

460mg

610mg

550mg

ビタミンC

5.8mg

23mg

30mg

5mg

7mg

ビタミンE

0.2mg

 

 

 

 

参考書籍:奇跡のアピオス健康法 ダイエットしながらスタミナがつく!!(廣済堂出版) 星川清親著作より

カロリーが他の芋類よりも圧倒的に多く、カルシウムの含有量も桁違いなのが特徴です。ダイエット食としても人気の食材で、アピオスダイエット本もいくつか出版されています。

アピオスを使った料理や保存方法

アピオスはもともとがマメ科であるため、様々な料理に活用できます。地域によっては+アピオスをお米一緒緒に炊き上げる「炊き込みご飯」や塩で茹でるだけの「塩ゆで」など、じゃがいも料理や豆料理の代用品としても調理可能です。中にはアピオスを使ったスイーツなどもあるのだとか。

保存食としても優秀です。収穫後、新聞紙にくるんで冷暗所に保管するだけでも数日間の保存が可能ですが、冷凍することで長期保存も可能です。長期保存の場合、一度茹でるか蒸してから冷凍することで、風味を落とすことなく保存ができます。

アピオスは栄養価が高く、粉末状にもできるため、様々な料理に活用できる万能スーパーフードなのです。

掘って埋めるだけ!?アピオスの栽培方法

アピオスの栽培方法はいたって簡単です。もともと野生の作物であるため、肥沃な土壌さえあれば、完全無農薬無肥料で栽培ができます。

東北町では主に露地栽培が主流です。 じゃがいものように畝に溝を作り、埋めるだけで完了です。あとは上から土を被せて雑草除けに黒いマルチビニールを張るだけ。

成長に合わせて、小学校で習う朝顔栽培のように「支柱」と「網」を使ってツタを伸ばしていきます。 4月頃に植え11月中旬から収穫が始まります。掘り起こさなければ、そのまま越冬できる強さがあるため、3月頃まで出荷量を調節しながら収獲できます。

極寒の地青森にピッタリの作物なのです。

青森県東北町にスーパーフードアピオスあり!

青森県東北町のスーパーフードアピオス。

最近では「タピる」という言葉が流行語になりました。アピオスがもっと認知されれば「アピる」という言葉も生まれるかもしれません。

東北町のアピオス、要注目です。


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