FOLLOW US

逸品「食材」

幻の大根!「湯島大根」の魅力とは??梨のように甘くて水々しい特徴

湯島大根は、熊本県上天草市湯島で栽培される、驚きの水々しさと甘みをもつ大根です。その美味しさは「梨を食べているよう」と表現されるほど。

また、生産量が年間15,000本以下と非常に少なく、市場に出回ることがほとんどありません。非常に希少なことから「幻の大根」とも呼ばれているため、見かけた際には、ぜひ手に入れたい大根です。

ここでは、湯島大根の栽培地や特徴、出荷時期、栄養、選び方、保存方法、部位ごとの調理方法、おすすめレシピ、仕入れ先を紹介していきます。

湯島大根とは?

幻の大根!「湯島大根」の魅力とは??梨のように甘くて水々しい特徴

湯島大根の産地や特徴、収穫時期などをチェックしてみましょう。

湯島大根の産地・熊本県上天草市湯島とはどんな土地?

湯島大根が栽培されている熊本県上天草市湯島は、人口約360人、有明海の中央に浮かぶ周囲約4kmの小さな島です。

湯島大根は、島の頭頂部「峯(みの)」と呼ばれる台地で栽培されています。湯島の山頂に降り積もった火山灰などの堆積物が含まれ、排水性や保水性に優れた、粘土分の多い独特な土壌です。
作付面積は年々減少しており、1980年代には550アールだった作付面積も、平成26年度には50アールにまで減少。しかしながら、太くて大きな大根に仕上がる土壌を現在でも大切に守り続けています。

湯島大根の特徴

湯島大根は、きめの細かさや水々しさ、梨のような甘みがあるのが特徴です。生のままで食べれば湯島大根の旨味をダイレクトに感じられます。
また繊維質がち密なため、煮崩れしにくい上に、ダシを良く吸うため、煮物にもおすすめです。品種は「耐病総太」や「三太郎」などがあります。

湯島大根の出荷時期

湯島大根の出荷時期は、12月〜翌年2月頃です。生産量が少ないため、たくさんの湯島大根が市場に出回ることはありません。見つけた際には、しっかりその場で手に入れましょう。

湯島大根の栄養や効能

湯島大根の栄養や効能

湯島大根は、一般的な大根と同じ栄養成分です。ビタミンAやビタミンC、食物繊維(リグニン)、ジアスターゼ、アミラーゼ、フラボノイド 、イソチオシアネートなどたくさんの栄養が含まれています。以下では、根と葉に分けて栄養素を紹介していきます。

根の部分に含まれる栄養素

根の部分には、辛味成分である「イソチオシアネート」が含まれています。胃液の分泌を促したり、肝臓の解毒作用、抗菌作用、がん・動脈硬化・血栓の予防が期待できます。ただし、細胞を破壊しないと摂取できない栄養なので、大根おろしにするなど調理方法に工夫が必要です。

また、でんぷん・たんぱく質・脂肪の消化酵素「ジアスターゼ」も多く含まれています。食物の消化を助け腸の働きを整えてくれたり、ゲップ、胃のもたれ、胸やけなど胃酸過多の諸症状を改善するのに効果的です。

さらに、焼き魚の焦げに含まれる発ガン物質の解消や、高い解毒作用もあります。焼き魚に大根おろしがついてくるのはこのためです。

葉の部分に含まれる栄養素

葉の部分には、ビタミンA・B1・B2・C、カルシウム、ナトリウム、リン、鉄、β-カロテンなど多くの栄養素が含まれます。とくに抗酸化物質であるβ-カロテンは、カイワレの2倍の量が含まれ、目・皮膚・粘膜の健康維持に効果的です。
大根の葉は捨ててしまいがちですが、栄養たっぷりなので、ぜひ捨てずに料理に活用してみましょう。


色・ひげ根・形に注目!湯島大根の選び方

色・ひげ根・形に注目!湯島大根の選び方

湯島大根の選び方は、一般的な大根と同様に、色・ひげ根・形に注目して選んでみてください。ポイントは、「色が白い」「真っ直ぐに並んだひげ根」「変形していない」ものを選ぶことです。

大根は、色が白いほどハリがあり、新鮮です。ぜひ、より色白な大根を探してみてください。

また、大根の表面には、ひげ根が生えていたあとである小さな穴が並んでいます。この穴がまっすぐ少ない数で並んでいると、生育環境が良好であった証拠です。数が多かったり列が曲がっていたりするものは、辛みが強いので気をつけましょう。

さらに、二股などに変形していないということも大切なポイントです。味に大きな変化はありませんが、カットや皮むきに余計な手間がかかるので、避けた方が調理の際に時短になります。
ほかにも、カットされているものの場合は、みずみずしくて、きめがこまかく、小さな穴がないかどうか、切り口をよく確認してみてください。

湯島大根の保存方法

湯島大根の保存方法

湯島大根の保存は、一般的な大根と同様です。乾燥を防ぐために新聞紙やラップで包んでから、冷蔵庫や冷暗所で保存します。適切な方法で保存すると1〜2週間日持ちするでしょう。

また、葉がついている場合は、葉を切り落として、根と別々に保存するのがポイントです。ついたままにすると、葉が根の栄養を吸い上げ、味と栄養がおちてしまいます。

3分割!湯島大根の部位ごとのおすすめ調理方法

3分割!湯島大根の部位ごとのおすすめ調理方法

湯島大根を含め、大根は部位によって、味や食感が異なります。葉、上部、中央部、下部にわけ、それぞれの特徴に合った調理をするようにしましょう。

葉に近い上部の調理方法

葉に近い上部は、甘くて水分が多く、歯ざわりのよい食感が楽しめるため、生のままサラダにしたり、大根おろしにするのがおすすめです。淡白な味わいのため、ドレッシングとの相性も抜群。和風ドレッシングやごまドレッシングがよく合います。
スティック状に切ってマヨネーズなどを付けるのも気軽な食べ方です。

中央部分の調理方法

中央部分は、おでんやふろふき大根などの煮込み料理にするのがおすすめです。甘さと辛さのバランスがよく、シャキシャキ食感など、大根らしい味わいを楽しむことができます。

下部(先端)の調理方法

下部は辛味が強く、皮が厚いため、炒め物などの味付けの濃い料理や、味噌汁・豚汁などの汁物にするのがおすすめです。また、下部は水分も少ないため、漬物を作るのにも向いています。

葉の部分の調理方法

葉の部分は、栄養豊富ですが、苦味が強くザラザラした歯ざわりとなっています。刻んで味噌汁の具にしたり、ゴマ油で炒めてふりかけや菜飯にするのがおすすめです。じゃこやショウガとの相性もよいので、ぜひさまざまな料理に活用してみてください。

湯島大根のおすすめレシピ・料理法

湯島大根のおすすめレシピ・料理法

湯島大根は、生でも加熱でも、甘みや旨味を感じながらおいしく食べることのできる大根です。ぜひさまざまな料理に活用して、湯島大根の素材のよさを感じてみてください、以下ではステーキ、ポトフ、サラダの3種類の料理を紹介します。

水々しい!湯島大根のサラダ

湯島大根は生のままでも甘みが強く、辛味をあまり感じないため、水にさらす必要はありません。子供でもぺろりと食べられる美味しさです。

ソースにも負けない大根の旨味!湯島大根の主役ステーキ

濃厚なソースにも負けない湯島大根の甘さを体感できる、大根が主役のメニューです。下ゆでは、時短のために電子レンジを活用するのがおすすめ。出汁を吸った大根と濃厚なソースがしっかり絡み、極上の美味しさです。

煮崩れしにくい!湯島大根と梅肉ポークのポトフ

ポトフとは、大きめカットの肉と野菜を煮込んで作るフランスの家庭料理。洋風の味わいにもしっかりと馴染み、煮崩れもしにくいので、失敗することなく作りやすいのが、嬉しいポイントです。

味が染み込み絶品!湯島大根のおでん

寒い時期にとくにおすすめの、あったかおでん。和の味付けでホッとできる味わいです。湯島大根の他にも、たくさんの具材を楽しむことができて、嬉しいですね。紹介するレシピでは、大根が100倍美味しくなるプロの技を掲載しています。

希少すぎて入手困難!?湯島大根の販売元や仕入先

湯島大根は、生産量が少なく、あまり市場に出回らないため、通販などでも購入するのが難しい大根のため、直接熊本に足を運ぶのが、手に入れるための最短ルートです。
上天草市にある道の駅「上天草 さんぱーる」で手に入る確率が高いので、ぜひ足を運んでみてください。アクセスは以下の通りです。

  • ・バス(所要時間1時間20分):熊本市交通センターから、「本渡」行き快速バス「さんぱーる」バス停で下車してすぐ
  • ・JR(所要時間1時間20分):JR熊本駅から、三角線三角行き「三角」駅で下車。駅前バス停より「本渡」行きバス「さんぱーる」バス停で下車してすぐ
  • ・空港(所要時間2時間):熊本空港から、熊本市交通センター経由、「本渡」行き快速バス「さんぱーる」バス停で下車してすぐ
  • ・高速道路(所要時間1時間):九州自動車道 松橋I.C.より国道266号線で天草方面へ

結びに

湯島大根

※湯島大根のイメージ

まるで梨のように甘くみずみずしい湯島大根。生で食べてもとても美味しい大根ですが、市場に出回らないため、とにかく手に入りづらい大根です。

そのため、出荷時期の12月〜翌年2月頃に、直接熊本県上天草市に足を運ぶのが、確実に手に入れる方法。幻とも言われる湯島大根をぜひ手に入れて、料理に活用してみてください。

<参考サイト様>


関連記事Pickup