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国産「ムール貝」は柔らかな身が魅力。出汁を活かして風味豊かに味わいたい

黒紫色の貝殻とふっくらした身が印象的なムール貝。パエリアやパスタなど、地中海料理の定番食材ですが、甘みのある豊かな味わいは、ぜひ和食や中華などにも取り入れてみたいところ。

以前は輸入品や冷凍のムール貝が流通のほとんどを占めていましたが、近年では国産の活ムール貝も徐々に増えつつあります。旬の季節は産地によってばらつきがありますが、主に9月ごろが身入りの良い時期です。

ムール貝とは?

特徴

ムール貝(和名:ムラサキイガイ)は、イガイ科に属する二枚貝の一種。もともとはヨーロッパ・地中海原産の貝ですが、大型船の船底に付着するなどして世界中に広がり、日本でも1935年に神戸で生息が確認されて以降、強い繁殖力で全国各地に定着しました。貝から足糸(そくし)と呼ばれる繊維状の分泌物を出して、海岸の岩などに群がるようにびっしりと張り付いています。

産地

海外では盛んにムール貝の養殖が行われており、フランスのモンサンミッシェル、オランダ、ベルギー、カナダなどの輸入品が多く流通しています。国産では、牡蠣やホタテの養殖施設に付着したムール貝を副産物として出荷していることが多いため、国産ムール貝の主な産地は、宮城県や広島県、北海道などが中心となっています。

ムール貝の栄養価と効能

良質なたんぱく質と鉄分、ビタミンB2、ビタミンB12、葉酸、アミノ酸などをバランス良く含んでいます。旨味成分であるグルタミン酸も豊富です。また、ムール貝には以下の成分・効果もあります。

  • 貧血予防効果
    鉄分、ビタミンB12、葉酸は、貧血予防に効果的な栄養素です。 (ビタミンB12は葉酸と共に作用して血液をつくります。神経・血液細胞を健康に保ち、細胞の遺伝物質であるDNAの生成を助けます)

  • 疲労回復・美容効果 代謝を促すビタミンB2や、たんぱく質の合成に欠かせないアミノ酸を豊富に含み、疲労回復や美容効果が期待できます。

ムール貝の主な食べ方・おすすめポイント

最もポピュラーなのが、シンプルな白ワイン蒸しです。ニンニクをオリーブオイルで炒め、ムール貝を投入して絡めたら、白ワインで蒸し上げます。食べるときはフォークなどを使わずに、空の貝殻をトングのようにして身をつまむのが通の食べ方。

料理の種類は幅広く、パエリアやリゾット、パスタやブイヤーベースの具材としてはもちろん、地中海料理にとらわれずに、和風の炊き込みご飯やみそ汁、中華風のスープや炒め煮など、様々な形で味わうことができます。

パーティーなどで、おしゃれな雰囲気を演出したいなら、香草パン粉焼きもおすすめです。 香草パン粉にはパルミジャーノ、ニンニク、パセリ、トマトコンカッセなどを混ぜますが、そこへさらにムール貝を蒸した時に出た汁を加えることがポイント。見た目だけではない、風味豊かな一品になります。

ムール貝は加熱した時の出汁が美味しいので、その出汁を生かした料理を心がけると良いでしょう。※生食には向いていません。

ムール貝の下処理方法、手順

1.ムール貝を流水で洗い、汚れを大まかに落とします。
(口が開いたままの貝や異臭のするものは死んでいるため廃棄すること)

2.貝のとがっているほうを上にして持ち、貝から出ている足糸を下に向かって引っ張って取り除きます。
(ムール貝にとって足糸は体の一部です。取り除くのは調理の直前にしてください)

3.足糸を取り除いたら、たわしなどで貝殻を擦り洗いし、きれいにします。

4.バットなどの上で1時間ほど放置して「塩抜き」します。貝殻の中に残っている海水が出てきたら、下処理完了です。
※塩抜き・・・貝殻が貝の中にためている塩分(海水)を捨てること。
(ムール貝は岩に張り付いて生息しているため、砂抜きの必要はありません)

ムール貝の保存方法

  • 活ムール貝(冷蔵)
    濡らしたキッチンペーパーや新聞などで包んで冷蔵庫(5℃以下)で保存します。
    冷蔵庫は乾燥しやすいため、湿気を保ったまま低温保存することが大切です。 ※密閉容器に入れたり大量の水に沈めたりしてはいけません。ムール貝が窒息してしまいます。湿ったキッチンペーパーで包む際も過剰にならないようにしてください。

  • 加熱して冷凍
    ムール貝は冷凍すると死んでしまうため、冷凍保存する場合は加熱処理しておくことが基本です。 蒸してから殻をとり、フリーザーバッグなどに汁ごと入れて冷凍します。

※貝毒について

ムール貝をはじめ、アサリやホタテ、牡蠣といった二枚貝は海中のプランクトンを食べて成長するため、汚染された海域などで有毒なプランクトンを食べて育った貝は、その体内に毒素が蓄積されています。

毒化した貝を食べると、麻痺性貝毒や下痢性貝毒といった深刻な中毒症状を引き起こし、大変危険です。ムール貝は全国各地に広く生息していますが、自生しているムール貝を検査もせずにむやみに食べてはいけません。採取海域の海水検査や検体検査を厳正に行っているもの(市場に流通しているもの)を必ず購入するようにしてください。

国産ムール貝の販売店・通販可能な仕入れ先の紹介

「濱本水産株式会社」(広島県・宮島)

濱水の「宮島ムールR 」という商標を登録し、ムール貝のブランド化に取り組んでいる会社です。 広島湾に面した自然豊かな大野町の海で、広島牡蠣と同じ栄養分で育った「宮島ムール」は、甘味・旨味が凝縮しています。旬の時期は6月~9月。活ムール貝と冷凍ムール貝の両方を取り扱っています。

「海鮮直送 旨い!牡蠣屋」(宮城県・気仙沼)


三陸唐桑産の大粒のムール貝(活貝)を厳選して販売しています。 宮城県気仙沼市唐桑の海は、水質がきれいで、プランクトンが豊富。 ムール貝のサイズが大きく、冷凍では味わえない新鮮な香りと旨みが味わえます。

「牡蠣専門卸 百くら水産」(北海道・昆布森)


北海道・昆布森産の活ムール貝を販売。
牡蠣を中心に貝専門の卸売・加工・飲食店まで幅広く行っている会社です。

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▼「Mマート 業務用食材卸売市場」からも注文可能です。
https://www.m-mart.co.jp/search/item.php?type=buybuyc&id=liveground&num=22

【結びに】

旬を迎えた身入りの良いムール貝は、まろやかな甘みがあり絶品です。産地によって旬となる月が異なるため、仕入れ先に身入りの良い時期と悪い時期を確認しておくとよいでしょう。複数の産地から仕入れて、それぞれの味わいを食べ比べてみるのもおすすめです。

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